平成27年度論文

水環境科(安全科学担当)

SAMPLING RATE OF PCB CONGENERS USING PASSIVE AIR SAMPLER

Yoshida T , Haga Y, Matsumura C, Tsurukawa M, Kato E, Nakano T

Organohalogen Compounds (2015),77, 68-71

 大気中の残留性有機汚染物質(POPs)等のモニタリングにはフィルターや吸着剤を通して既知量の空気をポンプにより吸引するアクティブエアーサンプラー(Active Air Sampler : AAS)が用いられている。この方法は機器自体の費用や電力の確保が必要なため、広域多地点において同時サンプリングを実施するには不向きである。そこで広域多地点での同時サンプリングを実施する方法の一つとして、パッシブエアーサンプラー(Passive Air Sampler : PAS)が提案されている。
 今回、AASとPASを用いて大気中のPCBの同時測定を行い、各異性体のsampling rate を算出したので報告する。

大気環境科

第5次酸性雨全国調査報告書(平成25年度)

堀江洋佑, 岩崎綾, 濱村研吾, 木戸瑞佳, 遠藤朋美, 山口高志, 高嶋司, 菊谷有希, 川本長雄, 福田裕, 松本利恵, 横山新紀, 北村洋子, 野口泉, 家合浩明, 三浦誓也, 葛西正毅, 松倉祐介

季刊全国環境研会誌, Vol.40,  No.3,  Page.98-142 (2015)

 全国環境研協議会による酸性雨全国調査は1991年度から始まり,現在2009年度から第5次調査を実施している。報告書は, 第5次調査の5年目の2013年度に全国の地方環境研究所52機関で行った,湿性沈着調査67地点,乾性沈着調査49地点の調査結果をとりまとめた。加えて,最近のアジア大陸から排出されるガスおよびPM2.5による大気汚染等の問題にも触れた。

福島第一原子力発電所事故による放射性物質の大気環境影響調査研究の現状と課題

鶴田 治雄, 五十嵐 康人, 井上 智博, 大河内 博, 大原 利眞, 梶野 瑞王, 兼保 直樹, 北 和之, 反町 篤行, 平木 隆年, 堀江 洋佑, 森口 祐一, 森野 悠, 渡邊 明

大気環境学会誌, Vol.51, No.2, PageA11-A19(2016)

 東京電力福島第一原子力発電所での事故由来の放射性物質による大気環境影響にかかわる、環境測定、大気モデリング、測定データ解析、被ばく評価などの調査研究を総括した。

Physicochemical characterization and size-resolved source
apportionment of airborne particles in Himeji City, Japan

Katsumi Saitoh,  Masayuki Shima,  Yoshiko Yoda,  Ryouhei Nakatsubo,  Takatoshi Hiraki,  Daisuke Tsunetomo,  Koichiro Sera

International Journal of PIXE,  Vol. 24,  Nos. 1 & 2 (2014) 1–15 Published 30 Sep 2015

 2009年11月~2012年5月まで、兵庫県姫路市において粒径別粒子(10~2.5μm、2.5~1.0μm、1.0μm以下)を1週間単位で捕集し、イオン成分濃度と無機元素成分濃度を測定した。得られた成分濃度にPositive Matrix Factorization解析を適用し、粒子の粒径別に発生源を推定した。

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